教会報から

聖母訪問会三浦修道院訪問

Tさん(女性)

戦後70年、私達の生活は急速に発展し、人々の生活は一変しました。環境問題・地球温暖化問題をはじめ、様々な問題に直面しています。その様な環境問題と正面から向き合い、心を痛め、「人間と自然界の生命(いのち)がつながり合い、共に生きるあり方」を模索する修道女達が営む修道会に、今回ベラハの会で訪問する機会を得ました。

三浦半島の南端の小高い丘の上に、その「聖母訪問会三浦修道院」はあります。

畑と農作業の道具たち

2005年に落成された修道院は、創造とあがないの恵みをエコロジカルに生きる、生活の模索と実践を目指し、「神から創られた『生命(いのち)』の営みに立ち返り、すべての生命との共生の価値に目覚めた礼拝と愛の交わりを生きる」ことを宣言しました。こうした目的で造られた生活は、生命の営みに立ち返るという事を中心に据え、住まい・食生活・農作業のそれぞれの分野について省み実践しています。

住まいは和風木造建築とし、循環性のある自然素材(出来る限り国産)を使用し、自然の恵みを十分に取り入れてあります。(太陽光発電・温水器・雨水・バイオマスペレットなど)また、緑地の保全に努め、そこに住む生き物をも大切にして来ました。(海岸近くを住み家とするトンビや番犬など)

食生活は旬産旬消(春夏秋冬、出来るだけ季節のものを頂く)・地産地消(近辺の食材を選ぶ事により、エネルギー問題→温暖化の削減)を基本的に、敷地内の畑や果樹園で日常、食する野菜を耕作しています。

和食を基本とし、調味料などは食品添加物・化学調味料・加工食品を使用しない食生活の改善に強く取り組んでいます。

農作業では国内の健康的食材の生産者を支援し、耕すのではなく土を作り、微生物を大切にし、化学肥料や農薬は使用しない。野菜くず・草などで土を作る。コンパニオン・プラント(相性の良い野菜:いんげん・とうもろこし・カボチャ)、虫よけ(ネギ・ニラ・ニンニク・唐辛子・マリーゴールドを分散して植える)等を試みています。

その様な修道院へ、今回はベラハの会6名で訪問させて頂きました。坂道を登り、民家風の土間の玄関で土の優しさが先ず迎えてくれました。鐘楼の間の雨水を利用した水滴の静かな波紋。穏やかな色光が「祈」の空間へと誘います。聖堂は、広い空間と畳、障子、壁、天井の豪壮な木組など日本文化に漂う落ち着きの中で静謐(せいひつ)と畏敬の心に満たされました。回廊の外には、東京湾の青い海が眼下に広がり、それは創造主の「み業」の観想に浸らせてくれます。

畳の聖堂

海を望む

私達の訪れた前日に台風が去ったばかりで、海面に立つ白波と波音、雑木の葉音、葉の間から届く光、鳥の声・・・。日常から離れた、心の平安を得ることのできる時間でした。

御馳走になった昼食は、もちろん修道院の畑で採れた野菜がふんだんに使われた献立で、優しい味の吸い物、煮物、ご飯、サラダ、豆腐を使ったケーキ、などを頂戴し、収穫に至るまでのご苦労や、丁寧なお料理に一同感激しました。

以前、高齢で体調を崩されたシスターが、修道院に数ヵ月いらしたそうですが、ここの食事を食べ生活していく間に、すっかり元気を取り戻し、ご回復されたとのお話を伺いました。

それこそ彼女らが目指すべき「神から造られたすべての生命が大切にされる、目に見える場」であり、「小さなしるしになる事」であると思いました。改めて、私達の日常生活や、食生活を今一度考え直す機会を得ました。

地球上に起こる様々な異常な現象を思う時、地球がそして人が自然が、健やかに優しく共存できる環境づくりを目指し、今日も畑を耕す老修道女達の笑顔の中に、彼女達の小さな一歩の大切さと希望を感じ取りました。「私達ひとりひとりの小さな家庭での実践を!」と、それぞれの胸に刻んで帰路に着きました。

ローマ 8:19−21

被造物は、神の子たちの現れるのを切に待ち望んでいます。被造物は虚無に服していますが、それは自分の意志によるものではなく、服従させた方の意志によるものであり同時に希望も持っています。つまり、被造物も、いつか滅びへの隷属から解放されて神の子供たちの栄光に輝く自由にあずかれるからです。

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2015復活祭号(2015年4月5日発行)より転載

聖ルドビコ茨木(ステンドグラス)

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